ゼロから始める週末起業生活
とある起業・週末起業サポートツールのトリセツ小説
ゼロから始める週末起業生活

普通の事務OLだった私は就職先での毎日が退屈過ぎて週末起業で小さく自分のビジネスを始めてみることにしました。

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この物語は事業ネタ探しアプリ「 SeekSeeds 」をこのように使って頂きたい、という願いから創作された架空の物語です。ごく普通の主人公が事業ネタに出会い、自分の趣味や得意なことで自分のビジネスを小さく始め活躍する姿を描いて頂きました。WebアプリのPRが主目的ですが読み物としてもお楽しみ頂けるようお願いした作品になりますので、良かったら是非読んでみてください。もしSeekSeedsが気になったという方がおられましたら、「Contacts」のツイッターアカウントまでお気軽にお声がけください!週末起業に挑戦したい方からのご連絡をお待ちしております!

マユカは就職先での変化のない毎日をつまらなく感じていた。ある日事業ネタ探しアプリ「SeekSeeds」を見つけた彼女は、徐々に仕事を続けながら自分のビジネスを立ち上げることを考え始める。マユカが地元商店街に小さな変化をもたらす始まりの物語。

「お疲れ様でした」

定時から5分経った頃、パソコンの電源が切れたのを確認し、そう言って立ち上がった。 フロアにいる8人の社員が私に「お疲れ~」「いつも通り早いね~」と笑いかける。

私が就職したのは、地元の小さな電機会社だ。 社員もここにいる8人と私、そして奥の部屋にいる社長の総勢十人という、非常にこじんまりとした規模の会社だけれど、地元のつながりのおかげか業績は良く、残業も少ない。 私は事務で、毎日ほぼ変わりのない作業を繰り返す……そんな感じだ。

「あっ、マユカちゃん、ちょっとちょっと」 「はい?」

鞄を肩に掛けたタイミングで、課長が私を手招きした。 帰ろうとすると声を掛けられるのもいつものことだ。 ため息をつきそうなのをなんとか堪えつつ、課長の席まで歩いていく。

「なんでしょうか」 「パソコンが壊れちゃったんだよ」 「はあ……」 「数字ばっかり出てきちゃって」

手元を見れば、Caps Lockの横のライトがしっかり点灯している。 ロックを解除して「これで大丈夫なはずです」と言うと、課長はキーボードを叩いて「おお……」と感嘆の声を漏らした。

「やっぱりマユカちゃんは仕事ができるね」

その言葉に曖昧に笑いつつ、「お先に失礼します」と部屋を出る。

毎日、こんなことばかりだ。 書類をコピーしたり、宛名を書いたり、電話を受けたり、お茶を出したり……。 起こることといえば、さっきみたいなちょっとしたパソコンのトラブルくらい。 仕事って、こんなにつまらなくていいんだっけ? こんなことがしたくて、就職したんだっけ……。

足早に向かった先の居酒屋には、幼馴染のコウヘイが待っていた。 「よっ」と先に飲んでいたらしいグラスを持ち上げる彼の向かい側に座る。

仕事の愚痴を語っていると、彼は「うちだって変わんないよ」と小さく笑った。

「うち、八百屋だからね。仕入れて、並べて、接客して……何なら、おばあちゃんたちの世間話聞いてる時間の方が長いくらい。すっかり寂れちゃって、昔からのお客さんしか来ないから、売上も悪くなる一方だし」 「そうなんだ……」 「人生こんなつまんなくていいのかって俺も思うけど……まあ、こんなもんなのかもな……」

そう言われて、ずき、と心が痛んだ。 学生の頃のコウヘイはもっと勝ち気で、子供だったので「宇宙一の八百屋にする」みたいなことを言っては、いろんなアイデアを私に語ってくれた。 それは全部突拍子もないものだったけれど、その何もかもをすべて諦めた顔をしている彼が、なんだか見ていられなかったのだ。

商店街、か……。 帰り道、すっかり人気のなくなった商店街を歩きながら、思いを馳せる。 確かに、私も最近使わなくなってしまった。 そんなことを考えながらSNSを見ていると、たまたま、友達のリツイートが目に飛び込んでくる。

ワクワクを生み出すアイディア探しアプリ SeekSeeds ……?

ワクワクを生み出す……それが本当にできたら、このつまらない日々が変わるかも。 ……なんてね。 ちょっと夢見がちだなあ自分、と思いながら、リンクをタップする。 開いた先のサイトには、こんな言葉が表示されていた。

『SNSに散らばる「こんなサービス(アプリ)ないかなー」という声を集めてみました』

見れば、いろんな呟きがそこには表示されている。 しばらくそれを眺めていると、二つの呟きが目に留まった。

『うちの近く、小さいスーパーしかないから野菜の種類が少ないんだよね。アプリで簡単に注文できたらいいのに』

『電池と人参と肉を注文したいけど、うち田舎だから、それを一緒に配達してくれるところがないんだよな。都内だと大手がやってたのになぁ。アプリでワンタッチで買えるようにしてくれ~』

……これ、商店街だったら、解決できるんじゃない?

ふとそんなことを思った瞬間、頭の中でいろいろなものが繋がっていくのを感じた。 商店街で一つの注文アプリを作って――この辺りに住むお客さんの注文なら、八百屋も魚屋も電気屋もまとめて配達できるようにする。 田舎は大手サイトの生鮮食品の配送可能地域から外れているから、競合にならない。 更にこういうアプリを一つ作ってしまえば、いろんな商店街に同じアプリを使ってもらうビジネスもできる――!

続く


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